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今日のアイヌ犬(北海道犬)保存団体の基礎を築く・・・その人こそ、伝法貫一です。 若き日の伝法貫一 (提供:伝法貫一氏親族)
文献のなかったアイヌ犬について、新聞記者であった同氏がアイヌコタンを訪ねて祖犬を見いだし、30年間に及ぶ育成・研究を経て体系的にまとめ上げたのがアイヌ犬界のバイブル、名著「北海道犬読本」(1961年、誠文堂新光社)です。
伝法貫一自身によって描かれたアイヌ犬 (提供:伝法貫一氏親族)
卓越した行動力、旺盛な研究心、弾力的な組織力、豊かな文才を通して、アイヌ犬界にその力量を発揮した同氏でありますが、何よりも心からの愛犬家であったことが、同著の具体的な記述ににじみ出ております・・・北海道大学の芳賀良一博士(蛇足ながら、当館長が帯広畜産大学で動物学を習う)の要請を受け、愛犬「ピリカ」を将来の剥製化(永久保存)に備えるために「北大農学部博物館」に預けましたが、ときどき会ってこっそりと去る場面など涙をそそられます。
今となっては、「北海道犬読本」は入手困難な書籍です。当館が同書を探していたところ、幸運にも、当サイト・当ブログを見つけたお孫さん(柏元千尋さん、大阪府東大阪市在住)[次女:熨斗谷淳子さんのお子さん]が当掲示板に書き込みをし、協力を申し出られました。柏元千尋さんは、伝法氏がそれぞれのお子さんに残された同書を快くお貸しくださり、さらに親族の方々に連絡を取り、情報収集とその整理(ワード、エクセル、画像処理の活用)に献身的な働きをしてくださいました。
いま、多数のアイヌ犬サイトが立ち上げられ、伝法氏親族の方々は多いに盛り上がっています。改めて同書に触れ、若かりし頃の父(祖父)の情熱に深く触れ、自分たちが育てた犬たちを思い起こしています。 そして、インターネットのお陰で、親族の方は不思議な体験をしております・・・つまり、遠い過去の想い出話しであった父(祖父)が、突然21世紀によみがえったのです。 このサイトでは、お借りした同書の紹介をし、さらに親族ご一同の協力により提供いただいた資料を駆使して、伝法貫一の業績、足跡、その後の保存団体の発展、同氏の知られざる側面に言及して行きたく思います。 |